2012-01-01から1年間の記事一覧

『中国の鳥人』(1998年)

『十三人の刺客』は、20010年に公開され、16億円も稼ぎ出した大ヒット作になった。以前にも三池崇史監督の作品を紹介しているし、最新作でも無いので躊躇ったが、ここはあえて評判の良い新作を避けて、心温まるエンターテインメントの秀作を紹介したい。日…

『愛のむきだし』(『Love Exposed』2008年)

監督は、園子温。詩人である。17歳で「ジーパンを穿いた朔太郎」と呼ばれたらしい。 「詩的ね、」などと云えば、ロマンチック、ファンタジーなど連想するだろうが、この監督の著名作品は、どれも“エロ、グロ、バイオレンス”で、辺り血の海が多かった。個人…

台湾映画パート9

多国籍映画製作に携わるようになり“人材コラボ”も珍しくない時勢の台湾映画。配給もアメリカ配給会社アジア部門などで、増々アジア圏での注目度、人気度は高まっています。今回で台湾映画は完結です。その幾つかを紹介させてください。最近の話題作は、バレ…

台湾映画パート8:李安 (2)

中国本土、中国圏、北米在住の中国人達にとっては、『Lust, Caution』(2007年)の方が、遥かに意味深く、多分、5年近く経った今でも、ショッキングな中国語(マンダリン語)映画だったのではないか、と思います。実際映画自体より、セックスシーンの方が話…

台湾映画パート7:李安

『グリーンデスティニー』(日本題名。2000年)は、あまり映画に詳しくなくても、日本の人々に、名前くらいは知っていると云わせるヒット作品になった。英語の題名は『Crouching Tiger & Hidden Dragon』(2000年)。監督は李安。英語ではAng Leeと記され…

台湾映画パート6:蔡明亮

台湾の監督を紹介して来たが、蔡明亮(ツァイ・ミンリィァン)は、マレーシアに生まれ育ち、台湾の大学に入学する20歳まで過ごしている。彼は台湾の永住権を持っているが、帰化した“台湾人”ではない。例えば、ハリウッドで活躍の李安監督を、ハリウッドの…

台湾映画パート5:侯 孝賢(2)

侯孝賢の台湾三部作と言われる『City of Sadness』(1989年)、『The Puppetmaster』(『戲夢人生』1993年)、『Good Men, Good Women』(『好男好女』1995年)。『City of Sadness』(『非情城市』)は、2.28事件の時代背景、『The Puppetmaster』は、人形使い…

台湾映画パート4:侯 孝賢

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)は、一青窈と浅野忠信が主演の映画『珈琲時光』(2004年)の監督です。現代台湾映画の指導的監督と云ったら、彼以外考えられない。正確には、彼とEdwardYang(楊達昌)が先駆者と云われ、共に1947年生まれ、中国本土で出生、幼…

台湾映画パート3:Edward Yang

今年9月9日に、台湾で公開予定の映画『Seediq Bale/賽達克・巴萊』は、公開前から話題になっているようです。監督は魏達聖(Wei Te-sheng)、台湾映画市場売り上げ第2位(1位は『Titanic』)の『海角七号』の監督です。歴史大作で、1930年に起きた占領日…